#18 軸と原点

 

昔からお気に入りの服はなかなか手放せず、特に特別な日に着た服は写真や思い出とともに深く心に残っています。

気がつけば、クローゼットには制服のようなセットアップやおめかし用のキッズドレスばかりが並んでいました。

卒業式や結婚式、発表会といった特別な日、もしくは何気ない日のお出かけにも身にまとった服たち。

そのどれもが、少し気分を上げて自分守ってくれるようなドレスアップアイテムでした。

そんな服を毎日着ることができたら、特別な日のときめきが日常にも続いたら、と願うようになりました。

 

デザイナーを志した頃、小中学生向けのファッション雑誌で紹介されていた制服の着こなしやアレンジ方法が好きでした。

当時、かわいい制服は憧れの存在で、今でも制服のようなデザインの服に魅力を感じます。

 

制服は、全員が同じものを着るからこそ、その中でアレンジを楽しむことで個性を表現するツールとなります。

その経験が、私に「HOUGAの国」の服づくりの原点を与えてくれました。

HOUGAの服には、制服を自由にアレンジするような着こなしの楽しさがあります。

 

これからもすべての人が自身の感覚や感情を解き放つことができる、自分のために毎日着たいと思える「ドレス」を提案していきたいと思っています。

 

HOUGAにとって「ドレス」は心を彩る、自分のための正装です。

だからドレスらしいものでなかったとしても「ドレス」だと思うのです。

 

そして、私たちの服が特別な日の思い出の1着となるだけでなく、何気ない日を人生の特別な日に変えるような存在となれることを願っています。